「伝える」ではなく「伝わる」を意識してほしい。
外見だけでなく、話し方や立ち居振る舞いなど
トータルでプロデュースするイメージコンサルタント 杉森陽子さん
2020/06/09 Salon

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制限がある中で、働いている方がより魅力的に見えるようにサポートしたい
――杉森さんがイメージコンサルタントとして活動するようになったキッカケを教えてください。
杉森 私はずっと司会業をしていて、そのときに服装のことなど、いろいろ制限されることが多かったんですね。これは、私に限らず、働いている方はみんなそうだと思うんです。そんな中で、身に付けている色が、自分に似合うものであったり、魅力を引き立てるものだったらテンションが上がるのではないかと思いました。そして印象というものはとても大切だと感じ、どのような状況であっても、その人にしか出せない魅力を輝かせてほしいと思い、イメージコンサルタントとして活動を始めました。

イメージコンサルタントの他に、MCの仕事もされている杉森さん
――イメージコンサルタントというと、服装や髪型など見た目をアドバイスするイメージなのですが、杉森さんは具体的にどのようなことをされているのでしょうか?
杉森 確かに外見を整えることもイメージコンサルタントの一つです。外見を整えるアドバイスとしては具体的には、「パーソナルカラー診断」と「骨格診断」です。
まずは「パーソナルカラー診断」についてですが、パーソナルカラーとは、その方が元々持っている瞳や髪の色、肌の色などに調和する色のことです。その色を身に付けることによって、顔映りなども良くみえ他者からの評価が上がります。例えば、女性でしたら年齢より若く見られるようになった、男性は凛々しく見えるようになったなどのお声をいただいております。
そして「骨格診断」では、その方の似合われるお洋服のデザインなどが分かります。お顔や体型の形に直線が多い方は直線のものが調和し、曲線の部分は曲線のものが似合うと言われておりますので、まずはクライアント様の顔の形や体形の線や丸みなどを確認し判断していきます。
そこからカーブ、ミックス、ストレートとタイプを判断し、お似合いになられるお洋服のジャンルや、シルエット、柄、アクセサリー、メイク法などをお伝えしています。
外見を整える方法としては、この二つの診断をした上で、その方に調和し、魅力的に見えるものをご提供させていただいています。
ただ、人のイメージというものは外見だけでなく、話し方や立ち居振る舞いなども関わってきますので、それらを含めてトータルでコーディネイトしていくことが、イメージコンサルタントとしての私の仕事になります。
なかでも、人を惹き付ける話し方や洗練された立ち居振る舞いのレッスン、腸内環境を整える方法など身体の中から整えていくというところは、私のオリジナルになります。
――例えば、「パーソナルカラー診断」をして、自分では似合うと思っていた色と、実際は似合う色が違うということも多いのでしょうか?
杉森 勿論あります。ただ、診断結果が違うからと言って、好きな色の洋服を着てはいけないということではありません。商談や面接などのここぞという時、またコートやスーツなどその色でイメージが決まりやすい面積の多いものを着る時はパーソナルカラーを身に着けるとより魅力的に見え、他者からの評価が上がるということを皆様にお伝えしています。
基本的なお話をさせていただくと、パーソナルカラー診断というのは、ドレープを胸元にあてて顔移りを判断し、その調和する色によってカラータイプに分けていきます。
先ずカラータイプを大きく4つに分けると「Spring、Autumn、Summer、Winter」の4シーズンに分けることができます。良く耳にされるブルーベース、イエローベースという言葉ですが、Spring、Autumnはイエローベース、Summer、Winterはブルーベースにあたります。このように4シーズンに分けていきますが、例えば、ベーシックカラーひとつにしてもSpringはベージュ、Autumnは茶色、Summerは紺色、Winterは黒など、カラータイプによって魅力を引き立てる色が違うんですね。ですので、ご自身の似合う色を身に付けた方が、より魅力的にアプローチできますよというご提案をさせていただいています。
パーソナルカラー診断は身に着けるものの色を狭めるものではなく、魅力をより引き出し可能性を広めるものだと考えております。

パーソナルカラー診断では、その人が持っている色に調和する色を診断します
――話し方や立ち居振る舞いのレッスンは、男女や職業などによって異なるのでしょうか?
杉森 まずはクライアント様がどのようなことを求めているかですね。例えば、スピーチやプレゼンでうまく話したい、コミュニケーションを取るのに話し方を学びたいなど、いろいろな方がいらっしゃいます。ですので、お一人お一人のご要望・問題解決ができるコンテンツをお作りしてご提供しています。
うまく伝えようとするのではなく、伝わることが大事
――杉森さんにご相談する時は、例えば「スピーチがあるので印象を良く上手く話したい」など、漠然としたイメージでも大丈夫なのでしょうか?
杉森 もちろん大丈夫です。共通して言えるのは、やはり「自分の気持ちをうまく伝えたい」ということだと思うんですね。それには何が必要かということを、まずはお話させていただきます。
話すということは一人称でできますが、伝えることは二人称以上なので、まずは「伝わることを意識」してほしいんです。上手く話したいけど上手く伝わらないという人に共通しているのは上手に伝えよう、良く見せようとしていることです。それは、自分に意識が向いているんですよ。上手に伝えようとするのが大切なのではなく、「伝わることが大切」なんです。伝わることを意識すると相手の目や周りの人の表情をきちんと見るようになり、相手を意識して伝えることができます。
まずは「伝わることを意識してください」というところから始まって、基礎的な発声や抑揚の付け方、そして最終的には「伝わる」話し方や立ち居振る舞いができるようにレッスンしています。
――確かに「伝える」と「伝わる」は違いますよね。そこの意識が大事なんですね。
杉森 そうなんですよ。よく早口になってしまう人がいますが、これも自分のペースで話してしまうからです。相手に伝わるように意識していると、相手の反応を見ます。そうすると、相手が頷いているときは、ひと呼吸置くようになるため、早口にもならないんです。
――今まで、多くの方が杉森さんところに相談やレッスンに来られたと思いますが、実際に来られたお客様からの反響はいかがですか?
杉森 最近すごく嬉しいことがあったんです。ずっとご両親の介護をされていた方が、私のところへ来られた時に「輝く未来に繋がる洋服を選んでほしい」と仰ったんです。 そこでヒアリングをして、パーソナルカラー診断と骨格診断を行い、一緒に洋服を選ばせていただいたら、すごく感動されていました。後日、その方が私と同じような、お洋服を選ぶお仕事を始められて、「人生が変わりました。ありがとうございました」というメッセージを頂いた時は、この仕事をしていて本当に良かったなと思った瞬間でした 。
――見た目だけではなく、心も変ってくるんですね。
杉森 そうですね。外見だけ整えてもイメージというものに結び付かないんです。内面を整えていくことが大切です。自分がどのような意識を持って行動すれば相手が心地良く過ごせるのかなど、少し考え方を変えるだけでも良い印象に繋がります。思いやる気持ちが前面に出ると、より良いコミュニケーションを築け、仕事にもプラスの影響をあたえると考えています。
また、これは美しさにも繋がります。美容も外見だけを整えればいいわけではなくて、内面を整えることも大切なんです。
外見、身体の内面、心の内面のバランスを整えることで美しい雰囲気が出る
――美容で内面を整えるという意味では、最初にお話のあった腸内環境を整えることも一つだと思いますが、杉森さんが行っている「腸内フローラビギナー講座」とは、どのような内容なのですか?
杉森 腸を知るということですね。そもそも私がなぜ腸に興味を持ったかというと、「seule et unique」はフランス語で「唯一無二」という意味で、腸内細菌も誰一人同じものを持っていない唯一無二なんです。実は私、ひどい湿疹ができたことがあって、原因を突き詰めたら腸だったんです。健康というものは、雰囲気やオーラに繋がるというところから勉強を始めました。
色々な腸内細菌が集まっている姿をお花畑に見立てて「腸内フローラ」と表現し、腸内細菌が整うと健康になると言われています。「腸内フローラビギナー講座」は、腸を整えるとどんな効果があるのか、何を食べればよいか、腸が整わないとどのような病気になるのか、といったことを知ってもらい、意識を高めていただく講座です。 外見、身体や心の内面のバランスを整えることで初めて美しいオーラや印象につながると考えています。
――最近はコロナウイルスのこともあり、ZOOMなどを使った画面越しの商談なども多くなっています。そういった画面越しでイメージを良くする方法やケアなどはありますか?
杉森 このようなときだからこそ、人間関係を構築する良い機会だと思うんですね。
普段、当たり前のように人と接していると少し対応が乱雑になることがあります。画面越しでしかお会いできないからこそ、姿勢を正し、話す言葉を選ぶなど、丁寧に接することがとても大切です。例えば、よく電話越しで相手が見えなくても挨拶の時はお辞儀をしなさいと言われる様に、画面に映っていない足元などの場所も正しておくことが大切です。
そしてもう一つ大切にしてほしいことが「笑顔」です。自分の表情が暗いと相手も曇った表情になります。逆に自分が笑顔でいると相手も笑顔になるんです。これはミラーニューロン効果といって、自分の感情や表情が相手に移るんですよ。自分が笑顔で接して相手を笑顔にすることで、この情勢が収まった後も、あの人は笑顔が素敵だなという良い印象が残ると思うんです。小手先のテクニックだけではなく、ちょっとした心掛けや相手への気持ちが大切だと思います。

2019年にMrs Asia Supreme Pageant世界大会出場し2位になった杉森さん
セミナーなどを開催して、より多くの方に伝えていきたい
――最後に、今後の目標を教えてください。
杉森 今は一対一でレッスンやアドバイスをさせて頂いていますが、より多くの方にお伝えできればと思っています。セミナーを開催するのも一つの方法で、例えば婚活をされている男女向けに講座を開くのも良いかなと思っています。あと、マナーも小手先のマナーではなく、人を思いやる気持ちのマナーを身に付けられる講座など、とにかく一人でも多くの方にお伝えしていけるように、いろいろと取り組んでいきたいと思っています。
また、2019年にMrs Asia Supreme Pageant世界大会出場した経験を元に、コンテスト出場者へのドレス選びなどのコンサルティングも考えております。

イメージコンサルタント
杉森 陽子さん
生まれながらにして人はかけがえのない存在であり、世界でただ一つしかない一人一人の「魅力」「存在」を輝かせたいという思いから、フランス語で『唯一無二』という意味のseule et uniqueを立ち上げる。
イメージコンサルタントとして、パーソナルカラー診断、骨格診断、洗練された立ち居振る舞い、人の心を引き付ける話し方や表情、好感度を上げるコミュニケーション力、腸内フローラなどの美しさのベースアップ法などから、その方だけの魅力、存在を引き出すレッスンを行う。
また、服装だけでなく、話し方や立ち居振るまい、マインドなどの内面、そして体調も雰囲気や印象に大きくかかわると思い、腸内フローラリストという資格を取得しベースから整えることも伝えている。さらに、2019年にはスキルを活かしてミセスコンテストの世界大会2位という成績を収める。
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