多くの人の性の悩みに対処できるような体制作りが使命
TENGA創業期から参画し、
医療分野への展開を任された佐藤雅信さん

2019/07/30 Healthcare
性の悩みを解決し、性を楽しんでもらうため、様々な商品開発や提案を行っている
株式会社TENGAヘルスケア 取締役 佐藤雅信さん
TENGAの「性を表通りに、誰もが楽しめるものに変えていく」というコンセプトに共感し、アルバイトとして入社した佐藤雅信さんは、雑務から商品開発まで多岐に渡って取り組んできました。そして、不妊や膣内射精障害など、性の悩みを抱える人たちの悩みを解決し、性を楽しんでもらいたいと、性業界から医療業界へと展開し、TENGAヘルスケアを設立。医師の協力のもと取り組んでいる商品開発や性問題などについてインタビューさせていただきました。

性に対する認識を変える、
ビジョンやコンセプトに共感して入社

――創業期にTENGAへ入社されたとのことですが、企業・商品を知ったキッカケを教えてください。

佐藤 TENGAは2005年7月に発売してます。その頃、私はまだ学生でしたが、その年の10月に雑誌「an・an」のセックス特集で取り上げられているのを見て興味を持ったんです。


――なぜ他の競合メーカーではなくTENGAを選ばれたのですか?

佐藤 会社のことを調べてみると「性を表通りに、誰もが楽しめるものに変えていく」というビジョンを掲げていて、そこに共感しました。

当時は、そこまで考えている会社はありませんでしたからね。そこで、アルバイトやインターンでもいいので働きたいと連絡したんです。ただその前から、漠然と性業界に行きたいという考えはありました。AV業界や映像業界なども見ましたが、私の中でエロに直結しているだけでなく、もう少し後ろめたいものではない部分を打ち出したかったんです。

私はずっと、マスターベーションは悪いものでも、後ろめたいものでもない、という考えがあったんです。TENGAには、そういった社会を変えていこうという強い思いを感じましたね。

著名人の影響で、
商品への受け止め方が変わっていった

――入社後は、どのような業務に携わってこられたのですか?

佐藤 学生なので何ができるというわけでもありませんでしたが、雑用から開発アシスタントのような仕事まで何でもやりました。私が入社したときは社員が3名しかおらず、中野にある一軒家で、1階が事務所、2階が社長の自宅兼倉庫みたいな感じでした。

業界では1商品5,000個売れれば大ヒットと言われる中、初年度はシリーズで100万個売れて大ヒットとなり、生産が追いつかないほどの受注が入ったんです。私たちも工場に行って徹夜で作業していました。当時は手作業だったので、フィルムを巻いてシュリンクラップする機械に流したり、梱包したり、社長も含め皆でやらないと本当に追いつかない状況でしたね。


――それだけの大ヒットした背景には、何か特別なプロモーションがあったのでしょうか?

佐藤 ヒットのキッカケは、福山雅治さんのラジオで取り上げてもらったことです。そこから、芸人さんやアーティスト、俳優の方々にも広がっていきました。当時、いろんなメディアに商品をお配りしましたが、プロモーションにはほとんどお金はかけていません。本当に、フリーパブリシティだけで大きくなってきました。

ラジオで取り上げてもらう前は、アダルトショップでのサンプリングなどを行いました。でもイベントを開催したり配ったりしても、拒否する方が結構多いんですよ。それが著名人の影響で、商品への受け止め方が少しずつ変わっていきました。

もちろんデザイン面でも、誰が手にしても見ても不快に感じないようにこだわっています。TENGAの女性向けブランド「iroha」は、女性のチームでやっているので、世界観を重視して、すごくこだわりを持って作りました。

セクシャルウェルネス分野の
ソートリーダーを目指す

――なぜTENGAヘルスケアを立ち上げることになったのですか?

佐藤 当初からコンセプトは変わっておらず、最初から医療の青写真はありました。当時考えていたのは、例えばカップを使って不妊治療のための精子を採取するといったこと。しかし2009年に、そことは違う思いがけないところから話が舞い込んできたんです。それは、あるお医者様からの「膣内射精障害の方の治療に使用できるんじゃないか」という提案でした。実際に、その先生が書かれた論文がキッカケで医療の分野に入っていったんです。その後、日本性機能学会から日本思春期学会、日本泌尿器科学会、日本産婦人科学会など、いろんな領域に顔を出していくこととなり、その中で少しずつ繋がりが生まれ、膣内射精障害だけでなく他にも役立つところがあることが見えてきてたんです。それでTENGAヘルスケアを立ち上げたという流れですね。最初は2015年に社内ベンチャーのような形で発足し、1年半ほど準備して2016年に設立しました。

私個人としても、ずっと性の楽しみを追求してきましたが、性欲減退や膣内射精障害に悩んでいました。性を楽しむ以前に、性に悩みを抱えている当事者だったのです。

自分のように性の悩みを抱える人たちの悩みをなくしてTENGAで性を楽しんでもらいたい。そんな私の思いと会社のステージもちょうど重なったんです。


――精育支援サプリメントやメンズトレーニングカップ、メンズルーペなど、多様な商品はどのようにして開発されているのですか?

佐藤 基本的には、医師の協力のもとで作っています。最初に開発したのは、キッカケとなった「膣内射精障害用のカップ」。次が「メンズルーペ」で、それから妊活に取り組もうということで「精育支援サプリメント」、精液を運ぶ容器「SEED POD」という感じです。

こうした商品を開発する中で、多くの方が早漏に悩んでいることが分かり、そちらにも使えるのではと試験を重ねてきました。

男性妊活サポートシリーズ「精育支援サプリメント」と「メンズルーペ」

メディアの取材を受ける広報担当の西野さん(左)と佐藤さん

――医療用として商品開発するには、ハードルも高くなりますね。

佐藤 そうですね。TENGAの商品と比べると、エビデンスが担保されないと商品化できない点は大きな違いですね。現状の製品は医療機器ではないので、効果自体を明確には謳えません。しかし医療現場で使用してもらうなら、きちんと患者さんに利益のあるものを提供する必要があります。


――今後もっと認知させていくために、どのような形で進めていこうと考えていいらっしゃいますか?

佐藤 弊社はセクシャルウェルネス(性の健康)という分野で、リーダーを目指しています。例えば「人生100年時代のセクシャルウェルネスを考える」といったメディアセミナーを行い、その内容を広めていく。そういうことの積み重ねで、少しずつ「TENGAは医療などヘルスケアの分野にも展開している」「私たちがセクシャルウェルネス分野のソートリーダーになっていくんだ」という意思表示をしていこうと考えています。

男性の妊活参加が
当たり前になるような文化を作りたい

――「性に対する悩みを抱えている方に」というお話がありましたが、今妊活で苦労なさっている方もたくさんいらっしゃいます。ただ、女性と比べると男性の妊活に対する意識が低いように思いますが、どのようにお考えですか?

佐藤 確かに男性の認識は薄いと感じますね。ですから、男性が妊活に参加していくことが、当たり前になるような文化作りに取り組みたいと思っています。

その一つが、自分の精子を自分で確認する「メンズルーペ」です。精子がいるのかどうか、動いているのかどうかを知るだけでも、ライフプランを含めたその後の準備に繋がります。ですから、確認するのはなるべく早い段階の方が良いんです。理想を言えば、20歳で成人したら調べるようなキャンペーンなどもやっていきたいと思っています。

WHO(世界保健機関)に自然妊娠の基準があるんですけど、今世界的に精子が少ない、動き気が悪いという人が増えています。日本での最新の発表では、妊活者の4、5人に一人と言われています。これって他人事じゃないですよね。精子に問題がある方は、精子力を高めていくための生活習慣に変えていくといった対策が非常に重要になります。


――以前、歌手の方が無精子症だけど、子供ができたということがテレビで取り上げられて話題になったこともありましたね。

佐藤 そうですね。まず精子がいるかどうかが重要なんですけど、精子の数や運動率がWHOの基準に達していればOKというわけではなくて、この基準は最低限の基準なんです。

精子の数が、1mlに1,500万匹いればWHOの基準以上と言われています。でもそれは、下から数えて5%のラインなんです。もちろんその数値でも自然妊娠した人はいる、妊娠しているという基準ではありますが、この基準をクリアしているからOKとは言いづらい値ですよね。実際平均値はどれくらいかというと、1mlに8,400万匹とかなんですよ。WHOの基準と比べても5倍以上の開きがあるわけです。

なので、まずはWHOの基準をひとつの目安にはしても、妊活男性には、自然妊娠している人の平均を目指していきましょう、というところを訴えていきたいですね。


――日本と海外とで、妊活に関する意識の違いはあるのでしょうか?

佐藤 例えば韓国では、男性も妊活に参加するのが当たり前のようです。

不妊治療が病気として認められ、公的保険の対象になっているかどうかも国によって大きな違いがありますね。日本では保険が使えず自由診療なので、自分次第でやってもやらなくていい。正当性が低いという意識があるようです。フランスなど保険で不妊症を治療できる国は多く、そうなると「治そう」「積極的に治療しよう」となります。制度の違いで意識の差が生じてしまうのかもしれません。治療方法などは、日本が進んでいると言われていますけどね。ただ制度が整っていないので、心理的なハードルが高い。しかも保険が使えないので治療費が高く、気軽にできないんですよ。最近のニュースでもありましたが、不妊治療をすることを会社に言えずに辞めてしまうとか、通院や身体の負担があって思うように働けないとか、会社に理解してもらえないところも問題ですよね。

性の悩みや問題を表通りにする
第一歩として性教育を行っていく

――今後のビジョンについて教えてください。

佐藤 やはり「性の悩みのない世界へ」と大きなことを言っている以上、もっと商品の幅を拡充させていきたいですね。少しでも多くの悩みに対処できるような体制を作ることが使命だと考えています。

あとは妊活を含めた女性向けの商品ですね。日本では販売していなくて、現状イギリスだけなんですが、子宮系の癌の放射線治療後などに膣が委縮してしまった方の挿入をリハビリする製品を展開しています。弊社の製品が、リハビリ用品としてイギリスでは保険適用なんです。

https://my.supplychain.nhs.uk/catalogue/search?query=iroha
(別サイトへ飛びます。)

そういった女性向けの商品も増やし、販売していきます。来年の9月には、世界の性機能の専門家たちが一堂に会する国際性機能学会が日本で初めて開催されます。そちらの学会を、弊社がメインスポンサーとしてサポートさせていただくことになりました。世界に発信するキッカケになるので、そこに向けて新しい医療機器の開発や新しい提案を行っていこうと考えています。

また、事業の柱は性機能、妊活というものですが、性教育や福祉というところも考えていて、例えば膣内射精障害など、事前の教育・予防がとても大切なので、そういった部分も取り組んでいきたいと思っています。膣内射精障害は、思春期からの不適切なマスターベーションの方法を続けてしまったことが原因です。一度なってしまうと、治すのに時間がかかりますし、治らない方もいます。そこで重要になってくるのが性教育なんです。


――不適切なマスターベーションとは?

佐藤 強く握りしめてしまうケースや、足を伸ばした状態で行うケースなど、いろいろありますが、一番多いのは床に押し付けて行うものです。これは膣内に挿入するのとまったく違う刺激で射精をするので、膣内での射精ができなくなるんです。そういう方はピストン運動での射精に慣れていないので、「メンズトレーニングカップ」を使って腟内に近い刺激で射精できるようにトレーニングしてもらうんです。

弊社の調査では、床に押し付けて行う行為を経験している人が、10代で12%ぐらいいます。なぜそうなってしまうかというと、ネットで気持ちいいとか書いてあり助長するものや、部屋でゴロゴロしていて気持ちよくて覚えてしまうケースもあります。

それも性について周りの人と話さないから、自分のやり方がおかしいと思う機会がないんですよ。性の話はしない、情報はネットから得るとなると、なかなか気づくことができないんです。

こういった膣内射精障害が不妊の原因にもなっています。ただ、それ以上にパートナーとの関係がうまくいかなくなります。射精できずに、ずっとピストン運動を続けていると膣を痛めてしまうことにもなります。でも女性は自分に原因があると思って、それが心理的ストレスになり、セックスレスになって別れてしまうカップルも増えています。


――すべてが繋がっているんですね。そういう意味で、やはり性教育はとても大事ですね。

佐藤 はい。「性を表通りに、誰もが楽しめるものに変えていく」がTENGAのブランドコンセプトですが、これになぞらえて言うと、「性の悩みや問題を表通りに、誰もが向き合えるものに変えていく」というところですね。性の悩みって誰に相談したらいいかわからず相談しづらい、解決しづらいので、モヤモヤとなって終わってしまうことが多いと思います。

そういうところをもっと外に出せて、解決できるところを作っていきたいですね。

株式会社TENGAヘルスケア 取締役
佐藤 雅信 さん

1982年生まれ。2005年、創業期の(株)TENGAに入社。
製品開発や海外事業に携わった後、30歳を境に極度の性欲減退に悩み自分を見失う。自らの人生を振り返ると性の悩みに満ちていたことに気づき、同じように性の悩みや問題を抱え、性を楽しめなくなってしまっている人のサポートをしたいと考え2016年、TENGAヘルスケアを設立。

株式会社TENGAヘルスケア

住所:東京都港区三田1-7-1 パークコート麻布十番ザタワー2F
TEL:03-5418-5655
https://tengahealthcare.co.jp/

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男性の妊活文化を。性の悩みや問題のない社会を目指すTENGAヘルスケア取締役 佐藤雅信さん

商品コード:
bi-hito_004
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